Liner Notes

Liner Notes

2015年:いつも栄交差点角で

スクリーンショット 2015-07-16 11.16.54

著:シンガーソングライター祥人

じぇじぇじぇ!

ついに出ました牧謙次郎四枚目のフルアルバム『いつもの栄交差点角で』!!

牧謙次郎死亡説も耳にしましたがもちろんゴーストシンガーソングライターではありません!
確かにあの牧謙次郎でした!

今度のアルバムも前作に続きアコースティックギターにハープ、パーカッションという編成のサウンドが収められているわけなんですが前作以上にアコースティックな温かいサウンド!

一曲目「星降る夜」が始まってすぐに思った、

音がいいぃ!

ほんと繊細なギターのタッチに息づかいまで感じさせ一瞬にしてマキケンの世界にもっていかれる!

前作ではさわり程度だったパーカッションも今作ではバッチリとツボを押さえてくれてさらに気持ちがいい!

う~ん、そこそこ、凝ってるやろ?

そしてアレンジもマキケンならではの凝り様だったがなんと言ってもコーラスワークが全開!

僕はマキケンの記念すべきデビューアルバム『顔をさえもわからない君へ』に一曲コーラスで参加させてもらったがコーラスってほんと大変なんですぅ!

今作はマキケンのコーラスがこれでもか!
コーラスグループか!
ってほとんどの曲に出てくるので覚悟してつられない様に頑張って口ずさんで下さいね!

毎回気になる収録曲なんですが今作はマキケンマニア、マキケンオールドファンにはニヤリな選曲!

うあ~ようやく収録してくれたな~って選曲!

そしてデビュー前のバンドで聞いた「星降る夜」や「僕は天使にはなれない」、こっそり僕もカバーした「赤い煙突がみえるところで」、名古屋ストリート時代によく歌われた「気が付けばいつも僕は背中を向けていた」はわかりましたが、

「あの日の少年の悲しみ」
「鳥取砂丘の絵はがき」

このまさにストリートで産声をあげ全国のストリートで歌われた名曲ですが今回曲名が変わりました。
元々はなんて曲名だったでしょうか?

ピンポン!

はい、白の方どうぞ。

「あの日の少年の悲しみ」→「フォーエバー」

「鳥取砂丘の絵はがき」→「前略道の上より」

正解!その通り!

白の東京都は江戸川区からお越しの中島さんアタックチャ~~ンス!

ご存知でしたか?

はい、マキケン昔からファンなんですぅぅ。

そんな僕ですが、先日の東京でのライブでも歌われた「僕から僕へ」、アルバムラストを飾る「あとは窓をあけるだけ」はノーマーク、初めて聞きました。

しかしどちらもマキケンらしい繊細な気持ちが込められた楽曲。

とくに「僕から僕へ」のカッティングは見事でヘビロテ確定キラーチューン!

皆さん今年の夏はマキケンのニューアルバムで乗りきりましょう!

そしてマキケンに会いたくなったらいつもの栄交差点角で!

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2012年:栄交差点角で

牧謙次郎実に約12年ぶりの3rdアルバムが今月発売された!

まさか前作よりそんなにたっている事にも驚いた。

昨日の様だけど僕もマキケンと出会ってもう16年もたつのね。

そらおっさんになりますは。

しかしなんといっても牧謙次郎の新譜が聞ける事に感激!

1999年衝撃の2枚組デビューアルバム、さらにミクスチャーロック(死語か?)した2ndアルバム。

そしてついに今作『栄交差点角で』は原点回帰のアコースティックアルバム!!

待ってました!マキケン!日本一!

と思った方は古いマキケンファンだろう。

なんたってマキケンは地元名古屋のストリートからギター一本で誕生したんだからね。

まだストリートで歌うなんてのがポピュラーじゃない時代に産声をあげ、

名古屋ストリートの雄へ、全国行脚へ、バンドへ、東京へ、

そしてメジャーデビューへと転がり続けたマキケンがライブハウスでの活動を止め、

またストリートへ戻ったと聞いた時にはそらびっくりした!

マキケンももう40歳だからね!

ストリート中心の頃は20歳前後だったんだからね。

しかしマキケンは本気!

まさに名古屋栄の交差点角でまた歌い始めこのアルバムを誕生させた。

このアルバムには新旧のマキケンの作品、主にストリートで生まれ歌われてきた名曲が詰まっている。

僕も早く収録曲が知りたかったんだけど発表まで我慢してたんだ。

amazonのサイトで収録曲を見た時はエキサイトしたな!

もう早く聞きたくてしかたなかったわけ!

僕はバンドでのロックで激しいマキケンも好きだけど

アコースティックでやさしいマキケンはさらに大好きなわけ!

今回のマキケンを待っていたファンの人達も多かったんじゃないかな。

アルバムはまずこの曲、

M1『あんな僕、こんな僕、そんな僕』

「ようするに僕は」ってタイトルで歌われていた古い曲である。

マキケンは多作だが二十代前半から歌い続けているという曲が多い。

「ストリートで生まれた歌は色あせない」って言ってたけどそれを象徴する曲の一つである。とても懐かしかった。

M2『今日という日が終わる』

新曲。マキケンの新しい映像をYouTubeで見たと職場の先輩から聞いてすぐ見て聞いたのがこの曲。

なんか嬉しくなったね。マキケンは健在。全然変わっていないスピリッツ、ストリートで生まれた感満載のこの曲がとても嬉しかったんだ。

「ずっとずっとやりたかったことをやります」ってフレーズがマキケンらしい。

M3『現実という風のない丘』

これも近年の作品。数年前に名古屋のライブハウスにマキケンを見に行った事がある。

その時に最近できた曲だって歌ってた。車の中で作ったって。

マキケンの詞には「丘」がちょくちょく出てくるんだけどこれもマキケンらしいと思う。

M4『君がそばに』

この曲は弾き語りでもバンドでも歌われていた俊作。

僕は最初原宿のホコ天でバンドで歌っている映像でこの曲を聞いた。

近年また再浮上してきたポップチューン。この曲もマキケンらしいなぁ。

M5『好きでたまらない』

新曲。マキケンがまた名古屋へ拠点を移してから僕も京都へ戻ったり

また東京に帰ったりしていたけど僕達は変わらず京都でも東京でも一緒にライブしたりしてたんだ。

そんな中最近ライブで無料配布してるってCDをくれて、それに入ってたのがこの曲。

それとはアレンジが変わっているがこれもマキケンだなぁ。

こんなに変わらない人には会った事がない。

M6『愛する人よ』

この曲はバンドでも弾き語りでもよく聞いた曲。

忘れもしない16年前。この話マキケンは耳にスルメができてると思うけどぉ!

新宿のとあるライブハウスにレコード会社やプロダクションの方々を集めたコンベンションライブがあり、

僕が最初に出るはずがマキケンがその前に3曲だけやらせてくれって飛び入り。

そしてバンドを従えたマキケンは強力な歌とメッセージ

、パフォーマンスを展開!僕はあわわわわ、となりすぐに楽屋へ戻り

「俺はロッカーだ俺はロッカーだロッカーを片付けますナムアミダブナムアミダブかしこいかしこい」

と唱えたがライブは散々で。そのライブを機にマキケンはメジャーデビューへ僕はさらにマイナーデビューへとなったわけ。

この曲はそのいわくつきのライブのラストに歌われた憎っくき、いや素晴らしき曲。

M7『夜空に浮かぶ舟に乗って』

待ってました!ついに収録された隠れた名曲!裏ヒットソング!裏番長!

この曲はシングルヒットした『飾りの言葉』と共に長くマキケンのライブで歌われてきた代表曲の一つ。

この曲が当時話は出てたのになぜシングルやアルバムにも入らなかったのかが不思議だった。

そして僕もビデオ撮影係として同行した「24時間ストリートライブ」

実はその後「24時間達成記念インストアライブ」まであったあの過酷なライブでも高い頻度で歌われた。

「流されそうで、流れていきそうで、流されずに生きていきたい」

とはまさにマキケンの人生。ザ・マキケン!な一曲!をニューアレンジで!

M8『僕が神様なら』

アルバムラストにこの曲がくるとは憎い男だ。さすが東海の快男児!

この曲はデビュー前の名古屋時代にNHKの名古屋セントラルパークの

テレビ塔のドキュメント番組に出演した時にNHKの制作サイドがこの曲を気に入りBGMとして番組中に流した。

先の「24時間ストリートライブ」でも深夜栄交差点で歌われ、その後ラジオでも流した泣きの名曲。うるる。

全8曲!!

これぞマキケン!

これがマキケン!

This is 牧謙次郎!!

ロックなマキケン、放送自粛になっちゃうマキケン、パンクなマキケン、24時間以上歌っちゃうマキケン、

ヒップホップなマキケン、チャーミングなマキケン、トランスもやっちゃうマキケン、

あんなマキケンも好きだけどやっぱりこんなマキケンが一番いいね!

牧謙次郎を知ってる人も知らない人にも是非聞いていただきたいアルバムである。

 

 

 

2012年12月19日

シンガーソングライター 祥人